藤沢市 H様邸 内外装改修工事
カテゴリー:キッチン, クロス, シロアリ防除, フロア, 内装, 外構工事, 屋根・外壁塗装, 浴室, 浴室脱衣室, 自然素材
こんにちは。
サクセス@茅ヶ崎です。
藤沢市の中古物件のフルリノベーション工事を紹介いたします。
この度H様から直接会社までご来店いただき 工事の依頼を頂きました。
- 石垣と塀でぐるりと囲われているお家です。
- 植栽と砂利でできたスペースは
- 全て撤去し、コンクリート打ちにして 駐車場として利用します。
- 南面には増設したような小さな押入れが
- 一部壁から飛び出して作られていました。
- 立派な玄関扉ですね。
- 売却時に交換したのでしょうか 新しいように見えます。
- 屋根はセキスイのかわらUという商品です。
- かわらUは今から丁度40年前に登場し
- スレート屋根と同等の薄さのためカバー工法でも多く使われ、
- 当時は屋根の葺き替えならかわらUと言われるほど
- 普及していた屋根材でした。
- しかし屋根材に含まれるアスベストによる健康被害の問題が発生し
- ノンアスベストへと改良されましたが改良後の商品は
- 脆く弱かったため相次いでクレーム商品となってまい
- 現在では生産撤廃。
- アフターメンテナンスのみ行っているようです。
- おそらくここまで劣化している場合
- 塗装を施したとしてもあまり意味はなく、
- 葺き替えてしまうのが一番得策でしょう。
- H様邸の製品にはアスベストが含まれていない
- 改良後の商品だったため
- 解体時のアスベストの問題は心配ありません。
- 下屋根はトタン屋根です。
- 塗膜の劣化による膨れが生じています。
- 気泡が破れて中の屋根材が見えてしまっています。
- サビもいろんなところから出てしまっています。
- 大屋根と一緒に解体し ガルバリウム屋根に葺き替えます。
- 内装の紹介に入ります。 まずは玄関から。
- お客様からの要望で
- 土間の続きでサーフボードやレジャーグッズなどを
- 収納できるシューズクロークが欲しいとの事でしたので
- 玄関を丸ごと位置変更する計画です。
- 玄関につながっているのはキッチン・ダイニング。
- その横に洋室が1部屋、奥の扉は洗面脱衣所。
- キッチンはステンレスの天板でダブルシンク。
- コンロは据え置きタイプの上から天板を被せています。
- ダブルシンクは昔は人気のあるものでしたが
- このタイプにすると作業スペースが極端に狭くなるため
- 今では好んで使う方は少なく思います。
- また、基本生活スペースを2階にしたいとの事ですので
- キッチンを2階に設置する予定です。
- 1F洋室です。
- 西面は日の当たる明るい空間ですが
- 南側に開口部が無く、袖壁が西面の採光を遮り
- せっかくの大きな掃き出し窓があっても
- 少し暗い印象のあるお部屋でした。
- 押入れは増設したのでしょうか
- 外にポコッと飛び出したような形で つくられていました。
- 洗面脱衣所です。
- 中に入るとすぐ左にトイレの扉、
- 正面に浴室の扉と出入り口が多く 同線の交差が激しいため洗濯機や
- ランドリー収納が置けなさそうです。
- 洗濯機はできれば脱衣所に置きたいですよね。
- という事でトイレ・洗面脱衣所の計画も変更します。
トイレもお掃除のしやすいものを
- 旦那様がご希望でしたので 最新仕様にします。
- 浴室は従来のタイル張りでした。
- 石の床は夏はいいのですが冬は寒くて
- 足を踏み入れるのに勇気がいりそうです。
- 湯船は脚を伸ばして入りたいですよね。
- 現状のサイズは1316ですが
- 旦那様からの熱い要望で少し奮発し
- NORITZのヒロイを採用しました。
- 商品はまた後程説明させて頂きます。
- 階段は・・・ 踏面が狭くかなり急な印象を受けました。
- これは長く住む事を考えると階段も 交換した方がよさそうですね。
- 2階にあがると洋室が2部屋ありました。
- 大きな掃き出し窓が両部屋にあります。
- 南側のお部屋には引違の窓があり、
- 前の住人のものでしょうかブラインドが取り付けられていました。
- 開口が大きく位置が低いため
- 窓を開けているときに中が丸見えになってしまうので
- 南面の開口の計画には少し工夫をした方がよさそうです。
- 2階には4畳半のお部屋と6畳のお部屋がありますが
- 壁を全て取り払い、LDKにします。
- 両部屋の掃き出し窓から
- 下屋根の上に乗っているバルコニーに出られます。
- バルコニーではなくウッドデッキをご希望 との事ですので
- もう少し広めのデッキを計画します。
それでは施工スタートです。
内部の仕上げ材や間仕切り壁などを 全て解体し、
まずはお家の状態を確認。
胴縁や垂木などの細い部材に所々
雨染みなどがありましたが
ほとんどの主要構造体に 問題はみられませんでした。
通し柱などは一部交換する必要はありそうです。
まずは既存のお家の間取りから見ていきましょう。
左が1F、右が2Fです。玄関から室内に入ってすぐにキッチン・ダイニング。
そのすぐ横に洋室6帖。この洋室ですが 実質8.5帖はありそうなのですが
南から袖壁が出ており広縁がある形になっているため
西からの採光がカットされお部屋自体が
少し狭く見えてしまう原因になっていました。
こう見るとお部屋数は多く 水回りも1箇所にまとまって計画されているため
使い勝手は良さそうなのですが
H様はご夫婦の2人暮らしという事なので
一部屋を広く使えるような計画をご提案致します。
こちらが採用された計画です。
左が1F、右が2Fです。 玄関を移動させ、
シューズクロークと南面を少しだけ増築する計画です。
1Fにあったキッチンは撤去し
新しく2Fに排管を通してキッチン・トイレを新設します。
内部の解体が進み、大きな材料の
出入りが必須となりましたので 外構の解体も始めました。
コンクリートブロック塀の解体撤去は
見た目よりもかなり骨が折れます。
植栽も全て抜根しました。
1日にトラック5杯ほどのゴミを運搬します。
こちらは階段があった場所です。
既存の階段では急こう配すぎる上に 少々狭く感じたので
もう少し足や腰に負担の少ない
階段を取付け予定です。
外構の解体が途中までできた所で
足場・養生シートを設置しました。
既存の屋根から飛び出してしまうため
天井のレベルと通常より落として大きめの梁を入れ
既存の屋根の下から下屋根を伸ばします。
2Fの間仕切りを撤去する際に柱を抜いたため
お家の中心に梁を入れました。
これで2FのLDKを広い空間にすることができます。
1F増築部です。
ここは元々玄関ポーチでしたが コンクリートブロックで基礎を作り
防虫処理のしてある木材で土台を形成。
アンカーで固定し増築の基礎ができました。
こちらも同じようにコンクリートブロックと 防虫処理済みの木材を使っています。
1Fの洋室の南面を400mm広げました。
ベランダが乗っていた下屋根です。
屋根材・ルーフィングを撤去し
傷んでいる野地板を交換します。
浴室の解体作業です。 バールを使って手作業で解体していきます。
全てを壊すわけではないのが リフォームの難しいところです。
職人の知識と経験こそリフォーム業界の要となるのです。
壁の解体が終わり、
構造上必要な梁などの追加や耐久性の向上のための補強をし
構造用合板を張っていきます。
構造用合板がはれたらサッシを取り付けるために
間柱やまぐさなどを組んでいきます。
玄関ドアも付きました。
既存のドアはまだまだ使えるものでしたが
お施主様たっての希望でYKKapのヴェナードを使用。
H様邸の基礎は布基礎ですが
湿気のこみ上げや害虫の浸入を防ぐため
基礎にコンクリを敷きます。
コテを使用し表面をならしていきます。
防湿・防蟻コンクリートを流しました。
これで地中からの害虫の浸入が防げます。
ここで思わぬ事態が発生です。
2Fの床のレベルを決める際に
お家全体が少し傾いていました。
このまま作業を進めるわけにもいかないので
2Fのレベル調整を行い
1Fの大引きと床束もやり直ししました。
床束は木ではなく調整束を使用します。
木よりもはるかに腐食に強く、作業効率も良いため
近年住宅では調整束が主流になりつつあります。
次は床から1.2mまでの高さに
シロアリ防除剤を塗布していきます。
こちらはシロアリ防除剤です。
一般的にDIYなどでも同じシリーズが出回っていますが
こちらは油性タイプでより強力なものですね。
強力といっても人体に対しては低毒であり、
揮発性は極めて低いので 居住者、
作業者、周辺環境に影響はありません。
シロアリに対しては大きな殺蟻力があり、
安定した殺虫効果・残抗生・即効性に優れています。
また木材防腐剤の配合により木材の腐れも防止してくれます。
室内にあったトイレも解体し他と同じように土間を打ちます。
玄関は後日くつずりまで土間を重ねます。
大引きに根太をかけました。
こちらは筋交いを作成中。
地震や風圧などによる横揺れを小さくする働きのある
筋交いは1mmの誤差も時には大きな被害をもたらします。
H様邸では筋交いの代わりに
構造用合板を使用しているため
補強として最低限必要な個所に筋交いを入れています。
床の下地に床板材を打ちます。
この上から仕上げ材としてフローリングや
硬質タイルを張っていきます。
まずは1階。
使用した仕上げ材料は全備のデコリカ。
硬質タイルの1種で、
凹凸や見た目は本物の木にそっくりです。
1色でシンプルに仕上げるのが主流ですが
今回H様邸では無垢の風合いに近づけたいとの事でした。
また、お客様の好みの参考として見せて頂いた写真が
アンティーク調であったため、
今回4色をランダムで使用しました。
2階の床材はオークの無垢材。
フシや色ムラがあり、ナチュラルな風合いが人気の床材です。
日の入り方や照明の色などで
表情を変えるのも特徴です。
天井も組み始めました。
お客様たっての希望で
シーリングファンと勾配天井をリビングに入れたいとの事でしたが
思った以上に天井の懐が取れず、
1部天井をへこませる事となりました。
外の足場が外れ、外構の工事を始めます。
まずは石垣の余分な場所をハツって
使用するスペースを確保します。
こちらは自転車を置くスペースで
スロープにする予定です。
こちらはアプローチです。
玄関までの階段を
コンクリートブロックを使用し作っています。
段数は4段。
雨の日でも安全に上がれるように
緩やかな段にします。
こちらは駐車スペースになる予定。
駐車場の広いスペースにコンクリートを流す場合
車などの重量が必ずかかる場所ですから
将来的にクラック(ヒビ割れ)がどうしても発生します。
その際、致命的な欠陥にならないために目地となる部材を入れ
荷重による力を逃がすのです。
3~4m間隔で目地材を入れるのが目安とされています。
この部材は成形伸縮目地といって
耐久・耐候・耐熱性、防水性、耐薬品性
そして安全性も優れた材料で、
近年では主流となっている目地材。
コンクリートの打設まであと少しです。
内装の工事も着々と進み、
仕上げや設備の取付けも大方終了しました。
キッチンはLIXILのシエラを採用。
お色はディープグレーで人工大理石のトップと
レンジフードをホワイトで統一。
また、コンパクトなLDKのため
ダイニングテーブルと調理の作業台を兼用できる
造作カウンターを作成。
カウンターはH様邸専用の作り付けになりますので
このようなラフスケッチを作成し、
職人と打ち合わせをして作り上げていきます。
こちらは脱衣室。
脱衣室は1820mm×1820mmの広さが
一般とされていますが、今回H様邸では
1345mm×1820mmと、少し小さめの
洗面脱衣場となりました。
なのでお客様のご希望もあり、収納スペースの確保として
ニッチのように壁をくり抜いたオープン収納と
床下収納を設置しました。
次はウッドデッキの作成です。
下屋根のガルバ材に極力開ける穴を減らし
なおかつ頑丈なものになるよう、
デッキ用ビスとコーキングを併用して作業を進めます。
床板が張れたら手摺を作っていきます。
さて、ようやく工事が完工し
竣工写真を紹介していきます。
こちらは2階のリビング。
2部屋の居室があった間取りを
ワンフロア全部LDKにしました。
ヘリンボーンのアクセントウォールは
木の風合いを楽しめるよう一枚一枚色を変えて塗装しました。
2階のフローリングはオークの無垢材。
使うほどに味が出て、
汚れてしまったら塗装or削りで
新品同様に戻るのが無垢の最大の魅力です。
こちらのテレビ台はいちから職人の手作り。
扉や天板を1度色付けしてから
手作業でヤスリで削ってヴィンテージ感を出しました。
キッチンは、ご主人様が飲食経営されているという事で
奥様と2人で広々と使えるように、
使い勝手が一番よいL字型の物に。
スペースの関係でダイニングテーブルが
置けない代わりにカウンターを作りました。
キッチンの高さと合わせているので
作業台としても使え、中にはたっぷり収納できる
機能性のよいカウンターとなりました。
リビングダイニングにある大きな掃き出し窓には
ウッドデッキが直結していて
夏はご友人を招いてバーベキューをしたい!との事♪
1階に降りると、広々とした玄関。
以前のお家は玄関が狭く
アウトドアがお好きなご主人様には
物足りなさがあったため
思い切って玄関の位置ごと変えました。
ブルーを基調としていて、色味の違う青を
組み合わせて爽やかな印象になりました。
玄関の奥には土間の繋ぎで
広いシューズクロークがあります。
ここれだけ広ければサーフィングッズや
バーベキューの道具なども沢山収納できますね。
レール式の稼働棚は
ライフスタイルに合わせてご自分でカスタムできるように
IKEAのアエルゴートシステムを採用。
バリエーションも豊富で狭い空間にも使えるので
大変オススメしたい商品です。
1階の寝室です。
1階の床材は温かみのあるフローリング…に見えますが
実はフローリングではなく硬質タイルでできています。
硬質タイルなので傷が付きにくく、
汚れも簡単に落とすことが出来ます。
使用したのは全備のデコリカ。
カラーは21種類の中から4種類選び、
それを乱張りしました。
洋室は1部屋ですが、将来的に2部屋に分かれるよう
出入り口と収納を2つずつ計画。
お子様が出来たときは壁を作るだけで
お部屋が増えます。
ご主人様の乗っていたロングボードが天井の高さ以上あったため
階段にディスプレイする事に。
ご主人様こだわりの、玄関横に空いた大きな開口部は
ここからサーフボードが出し入れできるように計算して作られたもの。
階段はゴムの木を使った無垢製です。
ササラを設けずスッキリとした階段にしました。
H様邸の室内建具は全てLIXILのファミリーラインを仕様。
本来の木が持つ風合いや、色味が正確に表現されていて
あえて刷毛塗りのムラや、塗装がはげたような「エージング加工」を施し、
ラフでアンティークな雰囲気のあるドアです。
トイレはLIXILのサティス。
便座がリモコンで上下するので
お掃除がとてもスムーズにできます。
洗面化粧台は、幅が600mmとギリギリでしたので
造作させて頂きました。
鏡は扉を開けると収納になります。
スイッチはアメリカンスイッチを使用。
以前のお家と比べると見違えったのが
一目でわかりますね!
お施主様のこだわりが沢山つまったリフォームになりました。
工事期間集はお客様含め近隣の皆様にも
大変ご迷惑をお掛けしました事を
この場を借りてお礼申し上げます。